症例紹介

Case introduction
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前庭疾患


前庭疾患の症状

今回ご紹介するのは、コロコロと回転するようになったハムスターさんのお話です。

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私たちの脳や耳の奥には平衡感覚を調整する組織があります。ここに問題を起こしてしまうと、バランスがとれなくなって上手く歩けなくなってしまいます。

今回のハムスターさんの症状、まっすぐに歩くことが出来ず、すぐに転がってしまうというのは、この平衡感覚に問題を起こしてしまったものと考えられました。ご飯のところまで上手く歩けないせいか、目が回って気持ち悪いせいか、食欲も元気も無くなってしまい、他にも顔が傾いてしまう症状(斜頸)がみられました。

こういうのを前庭疾患というのですが、中耳炎や内耳炎などが原因で起こる末梢性のものと小脳や脳幹に問題が起こって発生する中枢性のものがあります。本来はより詳細な検査、CTやMRIなどが追加検査として推奨されるのですが、ハムスターほどの小さい動物になるとなかなか困難なのが現状で、これらの症状から推測して治療をしてみて改善の有無を確認していくことがほとんどとなっています。

末梢性の前庭疾患の可能性が低く、症状などから中枢性の前庭疾患を疑い、入院にて治療を開始しました。最初は元気も無く、目をつむってしんどそうにじっとしているだけでしたが、徐々に元気になってくれました。キャベツが好物らしく、キャベツをおいてしばらくしてもぞもぞしているときの動画をアップしました。食欲も出てきました。やや斜頸は残りましたが、自分で行きたい所にいけるようになるまで改善してくれました。

特に中枢性の前庭疾患はあまり予後がよくなく、残念ながらそのまま亡くなってしまうことも多いのが現状です。

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