まさの森・動物病院
MASA-no-MORI Pet Clinic
-石川県金沢市の動物病院-

まさの森動物病院は、犬猫、エキゾチックアニマル診療・予約診療・往診を行う石川県金沢市の動物病院です。
診察は完全予約制です。来院前にお電話ください。

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鳥類の症例紹介

大型鳥の健康診断

20160524

今回ご紹介するのは、ヨウムさんの健康診断です。

当院に来院される小型鳥で一番多いのはやはりセキセイインコでしょうか。次にオカメインコと続きます。

それに対して大型の鳥で一番多いのはやはり、ヨウムです。
次に、タイハクオウムやキバタンなどの白色オウム、その次にボウシインコ、モモイロインコでしょうか。

大型の鳥となると、みんなとても個性的です。
お利口な子も多く、僕たちも癒されたり、テンションがあがったり!

今回はヨウムさんの健康診断をご希望されました。
初めてということもあり、今回はほぼフルコースで検査させていただきました。

体重をはかって、触診、視診、便検査、そのう検査、血液検査、レントゲン検査、そして病原体の遺伝子検査。

多少、気になるところはありましたが、ほぼほぼ健康でした!
終始、検査には協力的で僕らも助かりました。

特に問題なくて良かったね!
約半年に一回の健康チェックをオススメしています。
また、定期的にみせてくださいね!


ハトの甲状腺腫

20160328

今回ご紹介するのは、喉のあたりがポンポンに腫れてご飯を食べることができなくなったハトさんのお話です。

まずはこのレントゲン写真をご覧下さい。

これが腫瘍だとしたら・・・外科的に切除するのにかなり躊躇してしまうような場所にできてしまっていました。
肺や気管などの胸の入り口にさしかかるような場所です。

そうじゃなくて本当によかった・・・。

ハトの甲状腺腫ではコブが明確になり、腫れてこんなふうに気管を蛇行させてしまうようです。
セキセイインコなどでも、レントゲンとるとそんな感じに写りますが呼吸が荒くレントゲンをとるのも危険です。

食餌管理と甲状腺のお薬を飲んで良くなりました。
劇的にコブが無くなっていました。

現在は投薬を止めて、食餌管理だけで大丈夫そうです。

ヨウムの卵詰まり

20160319

今回ご紹介するのは、お尻から何か出そうで出ないヨウムさんのお話です。

今回のヨウムさんは約3年前に当院で首にできた腫瘍の摘出手術をされたヨウムさんです。(写真参照)
あれから再発もなく、元気に過ごしているようでしたが、今回はまた様子がおかしいという事で来院されました。

うずくまって、元気がなさそうで、ご飯もたべず、便をしたそうにするけどうまくいかないような・・・(じゃあ、あの病気かな?)そしてお尻から何か出ては引っ込んで・・・(やっぱりあの病気じゃない?)。
お腹を触ってみると、ちょっと固いものが・・・(やっぱりあれだ!)。

カルテには14歳男の子ってあるけど・・・(じゃあ違うのかな・・)

レントゲンを撮ってみると、やはりありました!
卵詰まりです。

毎度のことながら、卵詰まりは難産なので・・・というお話をさせていただき、その後、卵を出しました。人間でいう「子宮孔がまだ開かない!」みたいな感じでしょうか。卵が少し見えているけど、出口が狭くて自力では出す事ができないような状態でした。

ちょっと大変でしたが、卵の中身を吸引して殻を割って卵を小さくしてから出しました。胎児だとそうはいきません。無精卵だからこそ壊しても大丈夫なのです。

次の日には元気にいつも通りしているとのことでした。


セキセイインコの血便

20160313

今回ご紹介するのは、血便がみられたセキセイインコさんのお話です。

僕ら人間とそれ以外の動物では「血便」で抱くイメージ、緊急度は大きく異なるのではないでしょうか。おそらく、自分が血便だったとしても一過性の場合はそんなに気にしない、様子をみても自然と良くなるぐらいにしか思っていない方がほとんどだと思います。それに対して、自分が飼っているペットが血便をしていたら、「大変だ!すぐに病院につれていかなきゃ・・」と心配になるかたが多いのではないでしょうか。

人間と動物では同じ「血便」でも自分が経験してどの程度の異常なのか、感覚的に分からないから、余計に心配になるのではないかと思っています。

実際に、人間と動物では血便が意味する病気は異なる場合があります。
例えば今回のセキセイインコさん、血便を主訴に来院されました。

みてみると、便に赤いものが付着しています。
顕微鏡でみてみると、確かに赤血球が確認されました。どこかで出血が起こっているようです。
鳥さんの場合、便に血液が付着していたとき、総排泄腔や卵管、尿管からの出血が便に付着して排泄された可能性があります。

また、このセキセイインコさんは嘴に内出血のあとがみられたため、肝機能不全から出血傾向になっている可能性が考えられます。

つまり、肝臓が悪くなってどこかで出血がおこり、便に付着して血便のようになっていたということみたいです。
なので、今回のセキセイインコさんは整腸剤のような消化器系のお薬ではなく、肝臓のお薬を飲んだら、出血も治まり良くなってくれました。


マメルリハのマクロラブダス症

20160215

今回ご紹介するのは、何度か登場しているマクロラブダス症のお話です

当院に来院されるコンパニオンバードとして一番多いのはやはり、セキセイインコさんです(来院される鳥さんの半分以上)。そして、セキセイインコさんの病気でかなり蔓延しているのが今回のマクロラブダス症です。
このマクロラブダス症はどの鳥でも問題を起こす訳ではなく、日本では一番多いのはセキセイインコ、次にマメルリハでも比較的多く確認されています。

今回のマメルリハさんも、健康診断で来院されて偶然確認されました。
購入されて間もなく、健康診断に来院されたので症状がない状態で発見されたため、治療もすごくスムーズで予定通り終了しました。

まだまだ、健康な鳥さんを病院で診察して健康チェックすることが一般化していないので、残念ながらそうとは知らずに重症化してから来院されるケースが後をたちません。

その場合は、助からないケースも多いです。

マクロラブダス症では嘔吐や食欲不振、それに今回の写真のように「粒便」という食べた種子そのままの便が出てしまう事があります。食べたものを細かくすり潰す場所、「筋胃」の機能不全が原因でこういった消化不良の便が出てしまいます。

当然、食べているようで食べていないのと同じでこのままだと痩せてきてしまいます。やはり、早期発見・早期治療による予防診療はとても大切です。


左脚を挙げているセキセイインコ

20160209

今回ご紹介するのは、左脚を挙げているセキセイインコさんのお話です

左脚を挙げているということはその動物にとって何を意味する動作だと思いますか?

おそらく僕も皆さんと同じような考えですが、「左脚に体重をのせて着地すると痛い」ということだと思われます。従って、骨折や脱臼などそういう強い痛みが起こる原因を追求すべく触診やレントゲン検査をしていきます。

ただ、鳥さんはちょっと違う理由からこういった症状がみられたりします。
ほとんどの鳥さんの卵巣と卵管は、なぜなのかわかりませんが「左側」しか発達しません。また、鳥さんの卵巣や腎臓や精巣は骨盤に近く、これらの臓器が腫れてしまうとその付近にある「座骨神経」という太い神経を圧迫して、問題がある方の足が痛くて着地できなったり麻痺がみられたりします(座骨神経痛って聞いたことありませんか?)。

今回来院されたセキセイインコさん、左脚を挙げている原因は骨折かな?ぐらいのつもりで触診してみると、お腹の中に卵がありました。卵詰まりです。
一応レントゲン検査をしてみると、骨折はなさそうです。

卵詰まりはいわゆる難産です。全身状態を確認してすぐに卵を取り出しました。

それから、しばらくして左脚をあげるのをやめて普通に元気に両足で歩き出しました。鳥さんの脚麻痺は案外多く、その原因は分からないことも多いのですが、今回はたまたま原因が分かって良くなってくれました。


アフリカワシミミズクの上部気道感染症

20160205

今回ご紹介するのは、鼻水が出ているアフリカワシミミズクさんのお話です。

くしゃみをして鼻がブーブー鳴っているということで来院されたアフリカワシミミズクさん。まずは体重計の上に止まってもらって、体重をはかります。

一応、痩せていないか触診します。
問題無し。

このままタオルでくるんで、鼻水を吸引して検査します。

「くしゃみをしている」ということは、鼻腔を含む上部気道に感染症や異物などによる分泌物がありそれを排除しようとしていることを意味しています。なので、その辺りを検査していきます。

鼻水を染色して顕微鏡で観察してみると、白血球や赤血球など各種炎症細胞が確認されました。球菌や桿菌などの細菌が白血球に食べられているところもありました。おそらく、細菌感染をおこしているものと考えられました。

従って、抗生剤を飲んで経過を観察することに。

上部気道感染症も進行すると肺炎や鳴管炎など下部気道感染症に至る可能性があります。そうなると命に関わりますので、そうなる前にしっかり検査をして治療していきましょう。

ヒメウズラの指先の絞扼

20160201

今回ご紹介するのは、指先に綿の繊維が絡まってしまったヒメウズラさんのお話です。

実はこういった問題、ハムスター、フクロモモンガ、鳥などいろいろな小動物でみられます。特に、冬の時期、寒くなると寝るときに暖かくしてあげようという飼い主さんの優しさから起こってしまう悲劇なのです。

ペットショップで普通に売っている綿布団。確かに温かそうなパッケージで、飼い主さんも寝床にいれてあげればきっとあたたかいに違いない!

そう思ったのかもしれません。

しかしながら、非常に残念なことに、綿の細い繊維が動いているうちに指先や腕や足に絡まってしまい、絞まってしまいます。そうすると、その先への血流が遮断されてしまい時間とともに組織が壊死を起こしていきます。

早く気がついていあげれば、処置によって元に戻る可能性もあるのですが、黒く色が変色してしまうとどうすることもできません。壊死して自然と脱落するのを待つしか無いような状態です。

今回のヒメウズラさんも残念ながら、気がついたのは指の色が黒く変色してしまってからだったので、絡まった糸をとってはみたものの元に戻る事はありませんでした。

ペットショップで普通に売っているので、安全なものだという認識で使用されている方も多いとは思いますが、こういった事故を起こした例が何例もあるので今一度ご確認くださいね。


タイハクオウムの腺胃拡張症(PDD)

20160126

今回ご紹介するのは、オウムの腺胃拡張症という病気のお話です。

この病気はこれまで原因が不明で治療も困難な病気でした。「でした」と過去形にするにはまだまだ分かっていないことも多いのですが、ここ最近(2009年の報告)になってPDDの原因が「ボルナウイルス」というウイルス感染が原因で発症している事が感染実験によって証明されました。治療の方はというと残念ながら完治が期待できるものではなく、徐々に消耗していずれは亡くなってしまう病気として位置づけられています。

このウイルスは神経が好きらしく、中枢神経や末梢神経に感染します。感染力はそこまで強くないようですが、感染が成立した場合、こいつらをやっつけるのは困難で、頑張って付き合っていくしかないのが現状です。

症状としては消化管症状(食欲不振、嘔吐、下痢など)と神経症状(歩行異常、運動異常、痙攣など)がみられます。特に、この病気の名前にあるように、鳥さんの二つある胃の内の一つ「腺胃」という胃がひどく膨張するのが特徴的で食べたものが胃で停滞してしまい、上手に消化吸収できなくなってしまいます。

こういった症状やレントゲン検査での腺胃の拡張、ボルナウイルスの遺伝子検査で診断する事ができるようになりました。
治療はというと、消耗しないように専用の食餌を食べたり、神経炎を抑える抗炎症剤を使用したりして治療を頑張っていきます。これ以上有効な治療法がみつかっていないため、今後の情報の集積と有効な治療法の発見が望まれます。


コザクラインコの自咬症

20160121

今回ご紹介するのは、自分の体を齧らずにはいられないコザクラインコさんのお話です。

自分で自分の身体を傷つける行為を自咬症といいます。これは人間でのリストカットなどの自傷行為と同じものだと考えられます。残念ながら、動物は話すことができないので、その原因を特定してカウンセリングすることはなかなか困難なのが現状です。

しかしながら、自咬症が人の自傷行為と同じものだとするのなら、その原因も似たようなことが考えられます。つまり精神的なストレスを和らげるために鳥も自傷行為を繰り返しているのではないかと。(自傷行為によって脳内麻薬であるβエンドルフィンが分泌されます)

ただ、その精神的なストレスというは動物の場合もいろいろあります。寒い・暑い、うるさい、自由に飛べない、同種または飼い主さんとのコミュニケーション不足、いじめ、分離不安、性的欲求不満、恐怖などなど。

また、ボタンインコ類などでは自咬症を発症しやすいことから、種によっては遺伝的な背景がある可能性も示唆されています。他にも、幼鳥時に親鳥との十分なコミュニケーションをとる時間が少なく、早期に店頭に並べられるとストレス耐性が低く問題行動を起こす可能性が高くなる事も言われています。

治療としては、出血を繰り返している場合にはとりあえずエリザベスカラーを使用して強制的に傷をひどくするのを止めさせます。それと平行して自傷行為に及んでいる原因となるストレスとは何なのか、時間をかけてそのストレスを減らしていく努力が必要ですが、実際のところそのストレスをすべて取り除くことは困難であり、お互いの妥協点を見つけて付き合っていくような形を今のところはとらせてもらっています。残念ながら、エリザベスカラーを外すと自傷行為が再発することが多くそのまま継続することも多いのが現状です。


ご飯を食べなくなったオカメインコの雛

20160113-2

今回ご紹介するのは、ご飯を食べなくなってしまったオカメインコさんのお話です。

鳥を飼育されているかたでも、挿餌が必要なくらい小さい状態から育てた人はそんなに多くはないのではないでしょうか。

小さい子はどの動物もとても弱く、ちょっとしたことで命を落としてしまいます。ちょっと寒かった、ちょっとご飯をあげるのを忘れていた、ちょっと下痢していた・・・などなど。
細心の注意を払っていたとしても、亡くなってしまう事もあります。

今回のオカメインコさんも自分からご飯を食べなくなってしまい、体重が減ってきてしまいました。産まれて10日前後、体重が30g前後の小さい命です。一度、調子を崩すと持ち直してくれることはなかなか難しいことも多いのが現状です。

すぐに入院して、30℃の保温室に移動します。
そして、強制給餌用の餌をチューブでそのうの中まで入れてあげます。
一緒にお薬も混ぜます。脱水もしているようなので、点滴もしてあげます。

それを、4時間おきぐらいにそのうの膨らみを確認しながら、良くなってくれるようにみんなでおまじないしながら、その時を待ちます。

それから3日後の朝。
飼育ケージの蓋をあけると「腹へって仕方ないからご飯をよこせ!」と言わんばかりに大きく口を開けて鳴いていました。
退院の日は近そうです。
動画はこちら

 

その後早いもので、退院してから1ヶ月。

特に問題なくご飯もモリモリたべて、元気いっぱい。

体重は80gに。

もう、ほぼ成鳥です!


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